転職活動で過去に落とされた企業に再チャレンジするのはアリ?ナシ?私の恥ずかしい体験談を参考にしてください!

私が転職活動をすることになったのは20代後半の頃のことでした。大学卒業後、すぐに就職した月刊誌で男性向け誌面やお酒に関する雑誌の編集業務を行う出版社で働き続けていた私ですが、その会社の社風に悩んでいました。

入社3年目で転職を決意

そこは、古い会社だったこともあり、出版社の業界にありがちな男尊女卑な考えの目立つ職場でした。編集者は男性ばかりで、女性は私と同期で入った女性の2人のみでした。先輩の男性からは業務に関する叱責の他、セクハラやパワハラをよく受けましたが、それを上司に相談しても「女性だから仕方ない」とか「色目でも使ってみたら」とか、理不尽なことを言われるばかりで話になりませんでした。

 

そんな悩みがありつつも、その会社で3年勤めあげた私は、3年目にして遂に転職を決めたのです。

 

転職活動を始めるにあたって、私は転職エージェンシーに登録することにしました。ただの転職サイトで自分で求人を探すより、個別につくコンサルタントに相談しながら転職先を決めたかったからです。

 

それに、転職初心者なのでコンサルタントからのアドバイスも期待していました。エージェンシーに登録すると、私の担当としてついてくれたコンサルタントさんの経歴に驚かされました。

 

私は出版社に勤めてから、一時期ワインに関する編集を長期間携わっていた関係でワインの資格を取っていたのですが、そのコンサルタントさんも日本酒の利き酒の資格を保有していたのです。

 

お酒の仕事をしている人にはその資格を持つ人はたまにいるのですが、一般の人で持っている人は珍しく、よほどお酒が好きなようでした。それにしても、私の経歴に合わせてその人を担当者にしてくれたエージェンシーのはからいもイキだなと思いました。確かに、そのコンサルタントさんとだと転職活動の話以外の雑談をしていても、お酒や食事の話で盛り上がり、話が弾んで楽しかったです。

 

そんななか、同業他社への転職を望んでいた私にそのコンサルタントさんが持ってきてくれた求人の案件の一つに気になるものがありました。それは、私が学生時代に受け、落とされた飲料関係の(主にお酒を扱っている)企業でした。

 

私は、この機会にその企業に再チャレンジしてみようと思い、その求人に応募したいとコンサルタントさんに伝えました。しかし、その企業を一度受けて落とされていたことは恥ずかしくて伝えられず、そのことを隠したままで、企業の面接を受けることになりました。

 

いよいよ面接の日がやってきました。

面接日当日。面接会場に入ると、面接官が一人座っていたのですが、なんとその人は私が学生時代にその企業を受けた時に私を面接し、落としたその人だったのです。これはばれているかもしれないと内心ヒヤヒヤしながら、面接は始まりました。

 

しかし、これまでの経歴や特技、自己アピールポイント等の質問をされ、淡々と面接は進んでいきましたが、相手が私に気づいている様子はなく、このまま隠し通せるような雰囲気でした。

 

そして、最後の質問にさしかかった時のことです。面接官がおもむろに「あなた、この会社を以前受けませんでしたか?顔に見覚えがあるような」と言ってきたのです。咄嗟に私は「いいえ」と返答してしまいました。今思えば正直に話していたら良かったものの、その時はよほど恥ずかしかったのだと思います。結局しらを切り通し、面接を終えました。

 

後日、その企業からの返答があったとコンサルタントさんから連絡がありました。結果はなんと合格で、内定をもらえることになりました。その連絡に大喜びだった私ですが、コンサルタントさんから思わぬ一言があり、凍りつきました。

 

それは、私がその企業を学生時代に受けていて落とされていたことを面接官が後で資料で確認して分かったということでした。当然ですが、人事部は当時受けた私の資料を保管していて、私の顔に見覚えがあった面接官はどうしても気になって資料を確認したようでした。

 

内定はもらえたものの、私が小さな嘘をついたことがばれてしまい、恥ずかしい気持ちでいっぱいになりました。

 

しかし、私が過去に受けたことを知っていながら、今の私の経歴や能力を見て内定をくれたその面接官に感謝しました。結局その企業よりも良い条件を提示してくれた他の企業に転職することになったので、その企業からの内定はお断りしてしまったのですが、この経験から学んだことはありました。

 

まとめ

それは、「一度落とされた企業であっても、キャリアを積んで再チャレンジする価値はある」ということと、「恥ずかしさから嘘をついてばれると、もっと恥ずかしい思いをする」ということです。これからももし転職活動をすることがあれば、変な嘘はつかないようにしようと心に誓った出来事でした。