30代ならではの、面接での振る舞いとは

30代の転職面接ともなると、それなりの振る舞い求められます。自分の想定外の質問を聞かれた時も、慌てずに切り返すことができて、多少の圧迫感のある質問でも何事も内容に受け流す、その人の経験や場慣れしているかどうかを見られるのです。

 

言葉遣いや服装がしっかりしていることはもちろんですが、社会人経験の量と質、その両方を面接を通して判断されるのです。

 

 

◎問題の解決法を通して、自分の人間性を見られる

面接ではノックを2回する、手は軽い握りこぶしで膝の上に置く、笑みは絶やさないようにする、このようなことはハウツー本を読めばすぐにわかります。

 

それ以外の面で他の候補者と差別化をしなくてはいけません。

 

私もこの転職活動の中で何十回と面接をしましたが、やはり30代の人間が面接を通して見られるポイントは、その約10年ほどの社会人経験の中で、困難をどのように解決してきたか、という部分だと感じました。

 

圧迫面接というのも、困難な状況の一つですし、仕事をしていくうえでの問題解決法というのは、鉄則はなく、ケースバイケースで臨機応変に対処していかなければいけません。仕事上で自分がミスをしてしまった時どうしたか、チームの他の人間が大きな失敗をした時に、自分はどのように立ちまわったか、根回しはしながら仕事をすすめるタイプなのか、それともグイグイと他社を巻き込んでいくタイプなのかなど、人それぞれの問題解決法があります。

 

結果ももちろんですが、過程の面において自分が他人から見ても納得されるような方法を採っているのか、を見られていると感じることが非常に多かったのです。

 

会社によっては調和を良しとする会社と、独断専行でも結果さえ出せば良いという会社があります。自分が合うかどうかは受けてみるまではわからない面もありますが、空気を読みながら臨機応変かつ一貫性を持つ主張をしていきましょう。

 

ただエージェントがいればその会社の風土などはおおまかに聞くこともできます。

参考:30代半ば以降のキャリアアップ転職での質問 | 面接対策

30代、転職の面接で大切なコト! - 30代の転職ホントのトコロ

30代の転職は実際のところどうなのか?転職状況や求められる能力など30代転職を成功させるために必要なもの

 

 

◎受けが良かった志望動機とは
志望動機は転職面接においても、新卒面接と同様にほぼ毎回聞かれます。正直に申し上げて本当にバカバカしいと思います

 

面接を受ける人の大半がその会社でもまあいいかとはおもますが、その会社でなくてはいけない、という理由は持たないでしょう。

 

直接の動機なんか「生活のため」としか言いようもないですよね。しかし建前をいかに上手くおためごかしできるかも、社会人に必要な能力の一つだと思うしかありません。

 

「前の会社よりも待遇が良い」とは本音でも言えませんし、「なんとなく楽しそう」とも言えません。やはりここは建前でも前向きなことをアピールしなくてはいけません。

 

私が言った志望動機の中で特に自分でも会心の出来だったものは「いまの会社でもやりたいことがあるし、やっている。でも技術力がない、この会社にはそれがある」というものです。前の会社でも好きな仕事をやっていてある程度の結果を出していた、結果を出していたからこそ、もっと結果がほしい、そのためには技術力がある会社に移る方が良いという辞める理由で「やりたいことがある」というと「今の会社ではダメなんですか」と間違いなく言われます

 

「そこで転職をしなければ自分の夢を実現できないし、実現できれば会社の利益にもなる」ということをアピールすれば、自分の能力と意欲を同時に相手に強く伝えられるのです。

 

この会社は手応えのとおりに、内定をもらうことができました。

参考:30代転職者に伝えたい面接官の本音:志望動機での差別化|30代・40代の成功転職:地方と東京の違い

 


◎面接の逆質問で、意欲をアピール
最後に「ではあなたから何か聞きたいことはありますか」と言われるのも定番の質問です。

 

実際に聞きたいことが面接の中で湧いてくれば問題ないのですが、そこまで考える余裕が無いこともあります。

 

そんな時には「もし内定をいただけましたら、実際の入社までに私は何を勉強すればよいでしょうか」と聞きましょう。その会社に入りたいという意欲を強く訴え、具体的に努力するつもりもある、職場の雰囲気や他の人間の能力もその質問からうかがい知ることができます。

 

どうしても思い浮かばなかった際でも、「特にありません」というのは愚の骨頂でしかありません

 

困ったときにはこうやって伝えておけば、自分が期待される役割や能力をそれとなく聞き出し、次回面接があればその際の対策にも役立ちますし、相手にも決して悪印象を与えることはないでしょう。

 

「持っていれば役に立つ資格はありますか?」「他の方はどんなスキルを持つ方が多いですか」などより具体的に聞いても良いです。

 

職場で自分が働く様子を思い浮かべれば、自ずと質問も湧いてくるでしょう。

 

30代の転職は兎にも角にも即戦力であることを求められます。

 

自分がその職場に入ることによって、どんな利益をもたらすことができるのか、その利益を自分がもたらせる具体的な根拠は何なのかなど、徹底的に聞かれるものだと思っておいてください。

 

曖昧な応えはすぐに見抜かれ、突っ込まれます。模擬面接をしておくに越したことはありませんが、やはり一番役に立つのは実際の面接での場数ですね。